独裁は独りではできない
独裁というのは、側近とその下に大勢の群衆・大衆がいてはじめて成立しているのである。
つまりは独りだけでやっているのではなくて、独りと大勢でもって成立させているのである。どちらかが欠けたら存在しない。
独裁者がなぜ独裁者となろうとしているのかとは別に、
なんでその「大勢」側のほうははついていくのだろうか。
一つには、独裁者によって独裁者側とはまた別の目的が示されて、利害が一致するからだ。(一致したところで、その独裁者が示すゴールは実現不能の幻なのだが)
ヒトラーの事例はよく研究の対象にされているところである。
悪名高い一人の独裁者が消えたとしても、
他人任せを好み、独裁者を求める我々の心が存在する限り、
独裁者は生まれ続けるだろう。